織物
真綿紬の最高傑作、地機の本場結城紬。
繭をお湯の中で丁寧にほぐし、袋真綿の状態に拡げながら、糸をゆっくりゆっくり紡ぎ出してゆく。
そのふんわりと暖かく、驚くほど軽い糸を、織り手の腰の張り具合で調整しながらゆったりと丁寧に織り上げる。それが地機の織りなのです。
糸に余計なテンションを掛けず、対話しながら織り上げてゆく地機(居坐機)の本場結城紬の風合いは格別。
弊店では本場結城紬では地機のみをご紹介しています。
ご紹介いたしますのは、翁茶色の甘みのあるベージュがとても素適な微塵段の地機の結城紬。
ミルクティに少しの赤みを加えたようなニュアンスベージュで、肌映えする、柔らかいお色です。
無地のように見えて実は微塵の段が織り上げられた紬ですので、一層の表情が。
帯の合わせ方は無限大。
ご年齢も問わないベーシックな一枚は、コーディネートの愉しみも広がりますね。
長く慈しみ育てていただきたい至極の本場結城紬です。
重要無形文化財指定たる本結城紬の条件は、
1. 糸は全て真綿より手つむぎした撚りの掛からない無撚糸であること
2. 地機で織ること
3. 絣模様を付ける場合は手括りによること
以上の3点。
本作品は1と2による重要無形文化財の本場結城紬です。
また、どの工程にもそれぞれ熟練の職人がいて、どこが欠けても成り立たない織物です。
携わる全ての人の熟練度や想いが結集して出来る本場結城紬は、それが作品に反映されてまいります。
「誰が携わった作品なのか」はとても大切。
弊店では信頼出来る作り手の作品をご紹介したいと常に思います。
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