織物
織物は無地極上といわれます。
それは、糸質であり、染色や織り人の技量が如実に布に現れるからでしょう。
山下芙美子さんの極上の無地、丸まなこ織りの黄八丈でございます。
この艶やかさ、圧倒的ですね。
そして、このお色の複雑さはなんと表現すれば伝わるのでしょう。
日中、正面から拝見すると桑色のような明るい茶色に映りますが、
横から拝見すると赤みを帯びた代赭色のように、
室内では丁子茶色のようにと、様々なお色が現れます。
拝見する角度や時間、ひいては季節によっても違う色に映りますから、お召しいただくたびに、新たな魅力や気付きにときめくのでは。
黄八丈の真価は、染色の美しさといわれます。
山下家の黄八丈は、島の中で育まれる蚕とコブナグサ(カリヤス)の黄、タブノキの樺、スジダイ(椎)と泥田の黒。
この三色の染色で染め上げ、織り上げられます。
草木染がどちらかというと落ち着いた色合いでイメージされることが多い中、
そうではない魅力、三代続けても褪せない光沢や艶やかさが黄八丈なのです。
それが可能なのも誠実で実直な手仕事を続けてこられたから。
辺境の地でこの美しい織物が育まれるのは、たゆまない先人たち、山下家の矜持なのですね。
極上の織りと誠実な染め。
山下芙美子さんの無地の黄八丈は、着八丈の魅力を更に引き上げられました。
盛装着として、もちろん趣味のお集りにも。
帯の合わせ方次第で、様々なシーンにお出かけ下さい。
■ 山下芙美子 黄八丈(無地/まるまなこ織)
●品切れ