名古屋帯(織り)
シャープさとゆらぎのそのバランスや色の重なりの美しさがとても素敵ですね。
板締めは、ほんわりと色が互いに滲みながら重なりながらもクリアに浮き上がり、大小の花織をシャープで面となるラインに仕上げつつ、強弱をつけ、色を変え、造形を変え、リズムよく端正に織り上げてらっしゃいます。
小島秀子さんを母に持ち、本格的に作家活動を始めた小名木絵千翔さん。
新人作家の登竜門でもある駒ヶ根シルクミュージアムで入選した記念の作品が本作品「Colonia Guell」。
小名木さんからいただいた作品解説をどうぞ。
タイトル:Colonia Guell
技法 :板締 六枚吉野
素材:絹100%
2022年、駒ヶ根シルクミュージアム主催の現代手織物クラフト公募展にて入選した帯です。
以前訪れた、バルセロナにあるコロニアグエル教会のステンドグラスをイメージして制作しました。
板締めの際に柄を確実に合わせることに注力し、少し離れたころから見ると連続模様の大きな丸紋がふんわりと見えてくるように染めています。
板締めならではの色の重なりがステンドグラスのようにも見える部分が特に気に入っています。
小島秀子さんの元で修練を積む小名木さんですから、母譲りの技術とセンスはさすがですね。
この作品を拝見した時、かつて頂戴した小島さんの作品にも似ているように感じながらもやはり違う。
それが作家たる所以です。小名木さんだからの色や世界観の発表が楽しみです。
2020年 現代手織物クラフト公募展 入選
2021年 国展 新人賞
2022年 国展 入選
2022年 現代手織物クラフト公募展 入選
2022年 国展 入選
2023年 国展 入選
■ 小名木絵千翔 九寸織名古屋帯(Colonia Guell / 錆浅葱色に紅桔梗や淡萌黄色)
●品切れ