名古屋帯(織り)
このアリスとの出合いは、英国のオックスフォードの小さな書店に遡ります。
不慣れな汽車を乗り継いで辿り着いた街に在った小さな書店は、新古書を扱う学生街ならではの雰囲気で、タイムスリップしたかのよう。
そこで、このアリスの挿絵と出合ったのです。
いつも見慣れていた可愛いアリスとはちょっと違うこのアリスに一目惚れ。
いつかこのアリスで何かを創れたら…
その願いを叶えたファーストステージは、まず染帯から始まりました。
手描き友禅ですので、お客様方には少しずつ地色や挿し色、柄の配置などを変えながらオンリーワンをご案内。
お陰様でご好評をいただきました。
お買い上げ下さいました皆様、楽しんでくださってますか♪
(この「不思議の国のアリス」の染帯は、2007年の「きものSalon 秋号」に掲載いただきました。)
(※染帯は、後日、こちらのオフィシャルサイトに掲載予定。)
そして、セカンドステージは織りに舞台を移し、夢訪庵(桝蔵さん)に織りをお願いしたのです。
”染帯のアリスの世界を忠実に織りで表現する”→言葉にすると簡単ですが、手で描く友禅の滑らかなラインを織りで描くのは実に難しい。
なのですが、そこはさすが夢訪庵さん。
白地の素敵な織名古屋帯が出来上がり、姫路と神戸でのえり新オリジナル創作展にてご披露する事が出来ました。
えり新オリジナル 九寸織名古屋帯(不思議の国のアリス stage2)
そして、この度の創作は、セカンドステージの緻密なアリスではなく、”カジュアルなラインを活かしたポップなタッチの織り"をテーマに据え、再度、夢訪庵さんにお願いし、織り上がったのがこの作品。
新バージョンの えり新オリジナル九寸織名古屋帯「不思議の国のアリス」でございます。
セカンドステージのアリスを薄色地で創りましたので、今回は濃地の帯、濃藍色の本斜子で織り出します。
濃藍地に広がるアリスのワンダーランド。
それぞれのキャラクターが活き活きと語りかけてくれますね。
緻密に織り、縫うべき所と、あえてラフに仕上げる所。
この違いの表現は、最終的には現場で仕上げて下さる職人さんのセンスや腕加減にかかってくるのです。
想いを形にして下さる職人さん方がいらっしゃるからこそ創れる夢の世界でございます。
■えり新オリジナル 九寸織名古屋帯(不思議の国のアリス stage3)
●品切れ
※お誂えご相談下さい