名古屋帯(織り)
夏物一覧
全国各地で営々と受け継がれていた染織は、今も私たちの心を魅了して止みません。
とりわけ、沖縄の染織には日本の染織が始まった豊穣の地であり、
過酷な歴史を感じさせない人の温かさや豊かな自然等、憧憬をもってご覧になる方が多いのでは。
宮古上布もまた、その一つですね。
こちらは新里玲子さんの作る宮古上布、バンジョー絣柄の九寸名古屋帯でございます。
帯地全体から受けるお色は、宮古の豊かな自然を写し取ったような深い緑”織部色”。
ですが、経に緯にと、濃さの異なるグリーンやイエロー、ベージュの様々なお色が絡み合い、更に本藍の青さも加わって、なんて綺麗。
ふわり、と空を舞うような宮古上布の軽やかさ、砧打ちから生まれるこの独特な艶。
いつ拝見しても、何度拝見しても、素敵です。
大きめにラフに仕上げた絣は趣があり、それらの絣を繋げたような横波もリズミカルで楽しいですね。
苧麻を育て、糸を績み、草木で色を染め、そして織り上げる。
脈々と受け継がれてきた宮古の伝統文化を大切に育み、守りつつ、新たなデザインセンス、宮古のカラフルを届けてくれる新里さんの作品です。
1972年 下地恵康に師事
1995年 日本伝統工芸展 日本経済新聞社賞 受賞
2004年 日本伝統工芸会正会員認定
■ 新里玲子 宮古上布九寸織名古屋帯(バンジョー絣)
※お値段は、お問い合わせ下さい。