名古屋帯(染め・刺繍)
綺麗な青地に描かれた見事な桜。
可憐で、凛々しくて、爽やかで。
作家の瑞々しい感性や勢いが染帯からほとばしるようですね。
寺谷昇氏のローケツ染めの作品です。
小市松の帯地は、綺麗なブルー。
露草の花のような紫味の青色にも、縹色のような深い青色にも感じられる綺麗なブルー。
その青空を背景に、虹のような染めのあしらいと珊瑚色に染め分け大胆に染め上げるセンスがとても素敵ですね。
数多の花あれど、桜ほど、多くの詩が詠まれ、語られ、心を動かされる花は他には見当たりません。
染織の世界に於いてもまたしかり。
ただ、多く染織のモチーフに選ばれるからといえ、心に響く作品はそう多くはございません。
一期一会の出会いに感謝したい。
染織品とは、そういうものかもしれません。
これは、この桜の染帯に限ったことではないのですが、花咲く季節によりご着用時期を限るのではなく、柔軟にお考えいただいてもよろしいのではないでしょうか。
レセプションやパーティなどでは、会話の糸口にもなるのでは。
日本工芸会正会員 (父は、日本工芸会正会員 寺谷巌)
1949年 生まれ
1984年 作家・宮尾登美子氏と「花のきもの」作品展開催
1991年 日本伝統工芸展 初入選
■寺谷昇 染名古屋帯(桜/ローケツ染) 日本工芸会正会員
●品切れ