色の染め変え・柄のお直し
2009年の初代バージョン発売からもう12年。(2021年時点)
この弊店オリジナル羽織もの「市松on市松」を、羽織として、道中着として、長くご愛顧をいただきまして、誠に有り難うございます。
織元も製織りを続けて下さったお陰ですね。本当に有り難いことでございます。
いつもお世話になっておりますM様も、気軽に羽織れると、お色を変え、数枚お作りいただきまして、ご愛用。
いつも有り難うございます!
ただ、段々お好みも変わってまいります。
違う色も試してみたくなりますよね。
新しくお作りいただく、という選択肢もございますが、エコロジーへの配慮が大切な今、「勿体ない精神」が活かせる着物はまさしくエコ。
長く使い続け、絹を最後まで活かしてあげたいですよね。
そこで、今回は、お色を変更させていただくこととなりました。
M様にはいつも素敵な着装姿をご披露いただいておりますので、着装画像にて、ビフォーアフターをご紹介させていただきます。(^^)
まず一点目は、退紅色のお羽織、平成25年(2013年)にお誂えいただいたお品です。
春から初夏向けに、と淡いピーチピンク色をお選びになり、季節柄、振りは開いていたほうが涼しいだろうと、通常の袖の振りを開けた仕様でお作りいただいた作品です。
羽織は、一旦洗い張りをし反物へ戻した上で、染め変えいたします。
こちらは、オレンジ系へとリメイク。
赤味のあるオレンジ「鉛丹色」へと生まれ変わりました。
お召し物のご説明もさせていただきますと、お着物は出雲織、 二階堂さんの手紡の木綿絣。帯は伊那紬の石畳文。
どちらもお久しぶりに拝見させていただきましたが、木綿の絣、やはり美しいですね。
藍を落ち着かせようと仰って反物のまま留め置きいただいたことを思い出します。
尚、この鉛丹色の羽織は、振りを閉じるオリジナル仕様でのお誂えです。
「振りを閉じない」から「振りを閉じる」あるいは「振りを閉じる」から「振りを閉じない」へ。
いずれの場合も変更可能ですが「振りを閉じる」から「振りを閉じない」仕様変更の場合、羽織の襠(マチ)をどうするか、ここがキーになります。
余り布の活用等でお仕立て替え出来ますので、お手持ちの余り布は、どうぞ大切に保管なさってくださいませ。
さて、続いては、薄萌葱色のお羽織、平成24年(2014年)にお誂えいただいたお品です。
こちらも春から初夏向けに、振りを閉じたオリジナル仕様にて承った作品です。
着用のお写真は残念ながらお撮り出来ていなかったので、ビフォーは、お色のみご紹介いたします。
こちらは、濃い目の花浅葱色へと変身いたしました♪
緑がかった青のような微妙なお色。生地の地紋を引き立て、一色染めとは思えない複雑な表情が現れますね。
お召しものは、関織物の大島紬にバティックAminの手織りジャガード。
関さんのこの大島も久しぶりに拝見出来ましたので、嬉しい限り。
2点とも、素敵にイメージチェンジし、また新たにM様の元で時を重ねることでしょう。
M様、オリジナル羽織もの「市松on市松」をご愛用いただきまして、誠に有り難うございます。
両品ともガード加工済みですが、ガード加工品の色替えも可能です。
薄い色から濃い色へのご変更がスムーズですが、一旦お色を抜いて染めることも出来ますので、どうぞご相談下さいませ。