テキスタイルを作り帯へ
お気に入りのテキスタイルを、お着物周りの何かへと変身させるリメイク。
この布、何か出来ないかしら、と常に和装への転用を考えてしまうのは、着物好きの特性かもしれませんね。(^_^)
その中でも、特によく承るのが帯への加工でございます。
この度はE様にご用命いただきました二部式帯へのリメイクをご紹介させていただきます。
E様はご自身で裂地を名古屋帯へお仕立てもし、帯結びにご苦労なさっている訳でもございません。
出来るだけ裂地を多く残したいことと、
(二部式帯は、通常の名古屋帯仕立てと比べ、裂地の要尺が少ないのです)
弊店がご案内する作り帯の一方法「二部式自由型」にご興味をお持ちいただき、弊店にてお仕立てを承ることとなりました。
◎二部式自由型の帯とは…
弊店初期の頃のネットショップをご覧頂いていたお客様は、懐かしく思ってくださったのではないでしょうか。
現在サイトには掲載しておりませんが、店舗では引き続きご用命いただいております。
展開図をご参照下さい。
胴巻き部分とお太鼓部分が別パーツになっていて、その大きな特徴は、お太鼓部分を自身で形作ることにあります。
平たくたためますので、他の着物や帯と一緒に箪笥に収納しやすく、お太鼓も自然な形に結びやすい方法となります。
お持ちくださったのは、ミナペルホネン。
青磁色の地に麦の穂が揺れる素敵な裂地です。
お太鼓と前腹に該当する部分によい柄が出るように、そして、出来るだけ裂地を残すよう、継ぎを数カ所入れながらお仕立てさせていただきました。
お仕立ては、通常の帯の仕立てと同じ、弊店専属の職人さんの手縫いです。
出来るだけ裂地を残すよう工夫しながら裁って下さるので、本当に有り難い限りです。
お仕立て上がりました。
芝崎圭一さんの手織りの木綿に合わせて下さいました。
とても素敵ですね。
このミナの生地はやや薄手だったので、二部式帯のほうが、結ぶときにも生地が傷みにくく、正解ですね。とE様。
はい、二部式帯は、結ぶ過程に於いて、折り曲げたり引っ張ったりする事も少ないので裂地に優しいですね。
いつも素敵なお姿をご披露いただき、誠にありがとうございます。