いつも有り難うございます。
すずめでございます。
さて、この日は明石縮で。
夏紬ですが透け感をさほど感じないので9月にも着ていますし、小千谷縮(つまり麻)ももちろん9月にも着ています。
お洒落着の場合は、ルールにとらわれることなく、ご自身が良い♪と思える着物でお過ごしいただければと思う今日この頃です。
9月のお召し物については、また別の機会にさせていただいて、
さて、この度は弊店が弊店である為に欠かせないパートナー、
仕入れ先「問屋さま」についても少し書かせていただこうかなと思っています。
前回「えり新のこと」というブログ記事の中で、えり新さんは何か得意ですか?
とご新規のお客様にお尋ね頂いた時のお返事として、
どの分野がというよりは、困った時はえり新さん、と仰っていただけるような呉服店が理想ですが、強いて申し上げると、お誂え「オリジナルの作品作り」が出来ることが特徴かもしれません、と書かせていただきました。
では、オリジナルを作る時どうするか。
友禅でご説明いたしますと、細分化された分業制なので、かなりざっくりした説明にはなりますが、
職人さん→悉皆さん(プロデューサーみたいなもの)→問屋さん、
のルートに大きく分けることが出来て、
この3つのいずれかにお願いすることになります。
昨今オリジナル制作に取り組むお店様が増えてまいりましたが、その多くは問屋さまにお願いする場合が多いようです。
弊店では、職人さんもしくは悉皆に頼むオリジナルも作っていて、ここの部分が他店様とは大きく違う特徴になるのです。
職人さんや悉皆にダイレクトに作品作りをお願いする場合は、経験や知識、ノウハウ、そしてリスクを取る度量が必要ですから、一朝一夕にはできないですし、単発は出来てもまず続きません。
先代から続く職人さんとの信頼関係あってこそで、弊店の大切な財産だと思っています。
これもご注文いただくお客様と受けて下さる職人さんあってのことですから、
いつも本当に有り難うございます!
と、
このような感じで書かせていただいたのですが、弊店が弊店である為にかかせない存在なのが問屋さまです。
このブログを見て下さっている問屋さまもいらっしゃるようなので、職人さんだけではなく問屋さまについても、私共がいつも感じていることをお伝えしたく、「えり新のこと part2♪」でございます。
自身で作品を作っているからこそ良く分かるのですが、作品創りは大変です。
とても時間がかかりますし、悩んでしまうと、ずーっとずーっと下絵と睨めっこで進みません。
なので、作品作りでは問屋さまにももちろんお世話になってます。
問屋さま主催の会に伺って、出来上がった作品を参考に模様を変えてもらったり、色柄を変えてもらったり、過去の作品を拝見しながら、ご意見を伺いながら作るほうがやりやすいものです。
従来の流れには乗らないような作品や、職人さんとコンタクトを取ったほうがよりよい作品に仕上がると考えた時にダイレクトな物作りにとりかかるのです。
問屋さまにもいろいろあって、流通に徹している問屋さまや、企画に注力なさっているところ、私共のような専門店と近しい関係にある物作りをする問屋さま、といろいろございますが、
いずれにしろ、やはり無くてはならない存在だと常日頃感じています。
織物のオリジナル製作では、特に問屋さまのお力なくしては出来ないかもしれません。
織物の多くは糸作りにも織りにもロットが関係しますし、間に問屋さまに入っていただいたほうがスムーズでベターです。
製造には製造の役割りがあり、
流通は流通、
そして我々小売店にも小売店しか出来ないことがきっとある。
問屋さまも弊店も、
お客様からご覧になって、必要よねと言っていただける存在でありますよう、ブラッシュアップしてゆかねばなりませんね。
ご贔屓いただけるお客様に心からの感謝と、
そして、作品を届けてくださる全ての皆様に感謝を申しあげます。
(すずめ)