黒絵羽って、どうされてます?
とご質問いただきましたのは、いつもお世話になっておりますE様。
本サイトをご覧いただいている皆様も、どうなさってますか?
私のようなアラ還世代では、黒絵羽=母親用。
入卒用というイメージが強いですよね。
ただ、黒絵羽(黒絵羽織)は生地も良く、加工も見事なものが多いので、今となっては貴重なアイテム。
作ってくれた親の想いも宿りますから、むげには出来ず、悩ましいものですよね。
E様の黒絵羽は、汕頭刺繍で、扇面飾りに四季花があしらわれたシックな作品。
家紋もございませんから、洒落紋(飾り紋)等で紋を隠す必要もなく、今でも充分お召しいただけそう。
ただ、問題は羽織丈。少し今の感覚では短かったのです…。
羽織の衿先には充分な縫い込みが残念乍ら無かった為、「天継ぎ」させていただき、着丈を長くすることに。
洗い張りをし、裄を出し&着丈を出し、綺麗にお直し出来ました。
着丈はなんと12cmも伸びたのです♪
お正月に間に合うよう、お直しさせていただきまして、この度は、新春コーディネートを3つ、ご紹介いただきました。
いつも素敵なお着物姿をご披露いただき、誠に有り難うございます。
こちらは、羽織と同じく、リバイバルの訪問着。
帯締めは、房紅入りの白のゆるぎ組、帯は勝山健史さんの作品です。
帯と着物、どちらかが今求めた作品で、がコーディネート成功のコツですが、特に、勝山さんの帯は、モダンに仕上がると仰います。
訪問着に黒絵羽で、改まったお正月のスタイルです。
続きまして、こちらは宝尽くしの江戸小紋。
すっきりと、お祝いスタイル。
小紋に羽織っていただくと、新たな印象。
黒絵羽、いい感じですね♪
三通りのコーディネートをご紹介いただきました。
「天継ぎ」などの仕立て直しについては、
当サイト『リメイク』コーナー「黒絵羽リバイバル 羽織丈を長く(兵庫県 E様)」にてご紹介しています。
どうぞご覧になってくださいませ。
仕立て直すかどうかは、その柄が好きかどうか。
いいなあ、と思うのならば、是非、皆様も黒絵羽のリバイバルに着手下さいね。