真綿紬の風合いと着心地の良さでお勧めしているのがこの士乎路紬です。
結城紬と大島紬のそれぞれの良さを合わせ持ち且つお求めやすい御値段で、との想いで開発されたこの士乎路紬(しおじつむぎ)。
作家さんのように名が世に出る訳ではない、いわゆる産地紬の一つですが、地道に良心的に作り続ける職人さん方、安心して制作出来る環境創りを整備し、守り続ける問屋さん(室町の加納さん)の両輪で育まれている紬なのです。
この度ご紹介いたしますのは、弊店が柄出しをいたしました別誂えの士乎路紬。
地色は、紬らしい温もりを感じ飽きのこないナチュラルな白茶色に、そして紫根で染めた絣でランダムな霞段の紬を作りました。(霞段は絣を括っています。家庭画報特選「きものsalon」様 2017年秋冬号 133ページ【②絣括り】で掲載されている絣が本品の絣糸ですので、よろしければご高覧下さいませ。)
ナチュラルカラーに落ち着いた葡萄(えびぞめ)色の霞ですから、ベーシックさの中に遊び心やモダンさをお楽しみいただきたい紬です。
お仕立てにより霞柄をどう出していただくか、その思案処も楽しいですよね。
合わせた帯は、向井淑子さんのスタイリッシュな九寸織名古屋帯。
凛とした佇まい、綾織りの美しさ、色の構成、それらの全てが洗練され完成された美しさ。
所々にあしらわれた細い金横段の煌めきもとても素適で、流石だな、と魅入ってしまう、存在感在るモダンな帯なのです。
この向井さんの帯の相手方として、士乎路紬を。
お互いが共に丁寧に作られたお品どおし、真綿の温もりに綾織りの端正な表情も良く合いますね。
士乎路紬の霞段は、よりフォーカスされモダンな表情に、
そして、向井さんの帯は、優しく柔らかな表情を魅せてくれました。
帯締めは、紫紺色の玉飾り付きの帯締めで。玉飾りを隠し、通常の帯締めのように結んでいただけるツーウェイです。
帯揚げは、弊店オリジナル。重めのうずら縮緬で、更に質感を加えて。
ほっこりしつつ、お出かけにも映える一揃えです。
■着物:士乎路紬(しおじつむぎ/霞段・弊店柄出し誂え)
●品切れ
■帯: 九寸織名古屋帯(綾織/ベージュ・黒段) 向井淑子
●品切れ
■帯締め: 天然石飾り玉付帯締め
●品切れ
■帯揚げ: オリジナル縮緬二色暈かし(桑色白茶/宗伝唐茶)
●品切れ