どんな素適なドレスや宝石も着物姿にはかなわない。

 

ご年齢やキャリアを重ねるにつれ、着物の力、効用のようなものを実感し、お召しいただく方が増えているように感じています。
ご自身の感性やセンスを追求できる楽しみや、柄の取り合わせのルールや由来を考える、知的な喜びもございますよね。
着物をお召しになること自体が（大袈裟に言うと）文化を楽しみ、守ることにもなる。
心のゆとりにも繋がるように思います。

 

すっきりと美しい濃紺色の波丸文の付下に、大唐草華文の紗袋帯を合わせた盛装着のコーディネートをご紹介いたしました。

 

付下は、白の波頭紋を濃紺地に染め上げた作品です。
白の波頭紋は、銀や白藍色を施しながら丁寧に描かれた見事な出来栄えで、紺地に映えてとても綺麗ですね。古典柄ながら、とてもモダンな仕上がりですから、ドレス感覚でお召しいただけ、華やかなのです。

 

紺×白の華やかで知的な付下には同じくシンプルで華やかな大華文の袋帯を。

 

白に銀糸を絽目のように織り上げた複雑な地の上に、ふくれ織のような立体感で織り上げられた大唐草華文がお太鼓に浮かび上がります。
金も銀も抑えた色調ですから上品ですね。
華文は格の高い古典柄、且つ仕上がりはとてもモダンな趣なので、結婚式からパーティまで、幅広くお締めいただけることでしょう。
また、透け感を抑えた地風ですから、お単衣にも是非お締めください。
すっきりした帯姿は、単衣時期にも最適です。

 

帯締めは、分かり難いのですが、暈しのグラデーションが入った笹波組で。
帯揚げには、淡紅藤色で甘さを加えて。

 

カクテルパーティやレセプション、もちろん夏の披露宴にも。