お洒落紋・飾り紋の御誂え
いつもお世話になっているS様、お単衣用にと、暈しの着物をお求めいただきました。
殆ど無地感覚のお着物ですので、ご着用のシーンを鑑み、後ろ姿を華やかになさりたいと、お洒落紋をご依頼いただきました。
ご依頼のテーマは、三つの鈴。
名取のお名前にもちなみ、また、子猫の時に拾われて無事すくすくと成長した三匹の猫にも繋がっている、色々な想いを込めてお選びいただいたテーマです。
名取襲名のお祝いの意を込めた紋でございますので、当初は、紅白の紐をからめた案など華やかなデザインも候補に挙がっていましたが、最終的には、縫いの一つ紋のような印象で、すっきりとしたコーディネートの幅が広がるデザインをご採用に。
最終候補の2案です。
向かって右側の、三つの鈴が中心で繋がったようなデザインをお選びいただきました。
刺繍の色糸をお選びいたします。
鈴本体のお色は、抑えた金色をセレクト。
朱色で鈴の上側のラインを縫い、鈴中心のラインは、金駒の綴じに朱を使って。
家紋の様に小さくとのオーダーを受け、精緻さを保ちつつ、7分の大きさで仕上げました。
弊店のお洒落紋は、上物の付下や訪問着等に刺繍を挿している職人さんにお願いしていますので、出来上がりの精緻さやクラス感は格別だと自負しています。
いただきましたお客様のご感想を…
私の「定紋」はこれからこれにしようと思います。
着物も、仕立て上がるとまた雰囲気が良いですね。
春も、秋も、存分に活躍してくれると思います。
またお気に入りが増えて、とても嬉しいです。
この度もいろいろありがとうございました。
華やかで個性を表現するデザインも素敵ですし、この度のS様のように、ご自身のお印にもなる、さりげなく凝った小さな洒落紋も素敵ですね。
※洒落紋は弊店でデザインし、お誂えさせていただいたものです。デザインのコピー、転用を固く禁じます。
家紋ではなく、お洒落の為にあしらうお洒落紋(花紋)のお誂え。
紋はとても小さい面積ながら、意外に目立つ場所でもございますし、古くは、背守として「魔除け」の意味合いも持つほどに大切に考えられた場所ですから、お洒落紋といえど、いえ、お洒落紋だからこそ、どんなデザインにしようか、どんなお色がいいのかetc、お洒落心が騒ぎますね。
弊店では、ご自身だけの「オリジナル洒落紋」をご用意いたします。 お客様の為だけに下絵を描き、配色を考え、刺繍の色糸も選び、熟練の職人が手刺繍で縫い上げる「小宇宙」。 打ち合わせしながら進めてまいりますので、お時間は頂戴いたしますが、出来上がりは格別です。