柄を加える御誂え
お気に入りの紬をバージョンUP。
無地の紬に、刺繍で柄を加えた”すずめ”の誂えをご紹介いたします。
下絵から全て興して誂える御誂えもございますが、今ある着物に少し手を加えてバージョンUPするお誂え、このパターンもよく承ります。
柄を入れると色合わせや着用時期など、あれこれ考えたくなる場合もございますから、着易さを優先すればシンプルなほうがベター、なのかもしれませんが、でも、それだけでは物足りない。とお思いになりませんか?
今の時代に着物を着るのは、より自分が素敵になりたいから。想いがそこに加わって、唯一無二の着物(帯)が出来上がれば、それを纏う喜びや幸せ感は得難い宝物になるように思っています。
この度は、”すずめ”の”プチお誂え”をご紹介いたします。
着物は黒地の士乎路(しおじ)紬。
着心地よく常着として愛用しておりますが、ちょっと格上げ、的なお席にも着てゆけるように、刺繍で柄を入れることにいたしました。
着物に入れる柄位置は、従来の着物セオリー的にはある程度決まった定位置があるのですが、弊店が今凝っているのは、それ以外の場所。
それは、衿肩の周りだったり、袖口だったり、etc…。
既成ではなく、誂えでしかあり得ないような場所に柄を入れる、これが弊店のマイブーム。
この度は、お洒落紋とそれに関連した柄を背と両袖口の背側に入れることに。江戸時代の能衣装の腰帯のデザインからいただいた唐草文様を入れました。
人や命や諸々が繋がってゆくように、との願いを込めて…。