弊店オンラインショップに全32色掲載しておりますが、微妙な色の違いが分かりにくいものですね。
お使いのモニター等の環境により、色が違って見えますし、和名の色表示自体にも、もともと幅がございます。
ここでは出来るだけ分かりやすく、食べ物等に置き換えて各色の解説をさせていただきたきます。
なお、着物についてのアドバイスは、一般的なお勧めとなります。
色の好みや、合わせ方は個々人により千差万別。
具体的なお人を頭に置いてイメージする場合、下記とはまた違ったお勧めになる事もまま有ることです。
あくまでもご参考として、どうぞご覧になってください。
■淡い色目[31.白、12.白土、11.練色、13.淡香、2.一斤染]
31.白は、真っ白、白色です。
礼装向けとして最もフォーマル感がありますので、留袖、色留袖、訪問着等に。
12.白土は殆ど白と変わりませんが、白のきつさを抑えた、やや柔らかい色目です。
絵の具の白とコーヒーフレッシュの白、の違いとお考えください。
お使いの用途は、白色に準じていただけますが、きつさを抑えた分、普段の着物を格上げしたい場合などに、白土を用いるとよろしいですね。
11.練色は、白土より黄がかっており、練乳のような色、クリーミーな色目です。
白や白土の場合、白がくっきり目立ちますので、使う用途は礼装向けが一般的です。
また、礼装感を出すためとはいえ、紬に白や白土は難しいものですが、その点練色ならば大丈夫。
使いやすさは抜群です。白や白土にかわる汎用性がある色としてお勧めの練色です。
また、同様に汎用性がある色として13.淡香色もお勧めです。
淡香色は、オレンジシャーベットを薄くのばしたような、オレンジよりの白色です。
練色より白さが抑えられ、やや大人しい印象です。
2.一斤染は、極薄いピンク色。薄い色なのですが、はっきりピンク系と分かるお色です。
ピンクやグレー、紫系の着物に華をたすときには一斤染めですね。
白をお求めの方には、31.白か、12.白土。より汎用性のある白っぽい帯締めをお求めの方には、11.練色。
練色より大人しく、オレンジがかった色目をお探しならば13.淡香。ピンク系の薄い色なら2.一斤染め、と大まかに分類できます。
▼着用例
■3.退紅~6.曙
ピンクといって差し支えないのは、4.薄紅梅です。
5.珊瑚朱は、文字通り、珊瑚の色をご想像ください。
6.曙色は、薄紅梅と同じ濃さの色で、サーモンピンクと表現出来ます。
3.退紅は、曙色に白を混ぜて薄めたような色です。
■16.紅鳶色と17.灰桜
17.灰桜は良く知られた和名ですね。桜色にグレーを混ぜてくすませたような色です。
16.紅鳶色の表現が難しい。退紅にグレーを混ぜてくすませた色となります。
どちらも微妙な中間色です。
▼着用例
■18.橡色~20.深縹
20.深縹は、黒に紺を混ぜたような色です。
19.消炭色は墨色に紫を混ぜたような色。
18.橡色は、鉄の色のような落ち着いた、鼠色です。
くっきりと帯締めを立たせたい(目立たせる)時には深縹。
黒にはない柔らかさを求める場合は、消炭色を。
橡色は、やや落ち着いた色で、沈んだ印象を持つ色ですので、その点を考慮したあわせ方をお勧めします。
▼着用例
微妙な色加減の帯締めも多く、特にくすんだ色ほど、取り合わせの妙により印象はかわります。
シック=地味、とはならないように心がけたいものですが、頭の中で組み合わせる印象と、実際に乗せてみた感じが違う事も多いので、これはもう実践あるのみ。
全色揃える勢いでお試し下さい!
「色を揃える」と言われても…
そんな事言わずに、まず最初に手に入れるならどれ?と聞かれた場合、
柔らかもの派には、11.練色、1.紫苑、6.曙色、21.江戸紫、23.臙脂色、
紬派には、11.練色、13.淡香、10.支子色、25.団十郎茶、29.鶯色、23.臙脂色、
あたりが無難であわせやすいかもしれません。
しかし、これも着物や帯、お好みによって違うので一概にはいえないところ。
また、季節によっても違いますね。
春から初夏にかけては、
15.露草色、1.紫苑、7.裏葉色、11.練色、13.淡香、2.一斤染めなどの薄色が人気です。
秋から冬にかけては、逆にこっくりした色が季節に相応しく人気ですね。
例えば、29.鶯色、19.消炭色、22.海老茶などや、16.紅鳶色など薄いけれどくすんだ色など。
たかが帯締め、されど帯締め。
愉しい悩みは尽きません。
たとう紙の上に着物と帯を広げ、帯締めを当て、
あーでもない、こーでもない、とブツブツ… 一人遊びも楽しいものです。
▼着用例