名古屋帯(織り)
冬ざれ。
厳しい寒さの中、草木や山等一面の景色が枯れた寂しい景色を現す冬の季語です。
ただ、北川さんの創る冬ざれの帯には暖かさを感じます。
目の前に広がる景色は色を無てはいるものの、大地の中にも枯れた枝にも、来春へ向けた芽吹きは確実に宿っている。
リズムよく正確に織り上げられた紋織の力強さにも、草色や柳色の緑のお色遣いにも、やがてくる生命の力強さを現しているような。
そんな温もりを感じる北川さんの木綿の帯「冬ざれ」です。
ご自身で木綿糸を紡ぎ、草木で染め、織り上げる北川さんの木綿の帯。
手紡ぎならではの柔らかさやふんわり感をご実感いただけることでしょう。
木綿らしい素朴さや温もり、そして幾何紋織の素晴らしさ。
お洒落であり、幸せ感に包まれる八寸名古屋帯です。
1987年 出雲織 青戸柚美江の工房に入門
1990年 倉敷に工房を構える