来年の手帳、お求めになりましたか?
クリスマスシーズンの華やぎも楽しみですが、12月を飛び越えて、来年も視界に入ってまいりました。
2月までぐらいは、一層寒さも厳しくなりますね。
そんな、みかんやこたつの活躍する時節に、特に袖を通したくなるのが真綿紬。
紬らしいその肌心地は、屑繭から自家用にと紡がれていた紬の歴史を現すようで、人の手の愛情も感じるように思うのです。
真綿紬の一等星は、本場結城紬。
そして、士乎路紬もお勧めです。
古くは能登半島が別名志乎路と呼ばれていたことから命名された、この士乎路紬(しおじつむぎ)。
着心地が良く&しわにもなりにくい、弊店お勧めの真綿紬です。
今回、オンラインショップに掲載いたしましたのは、弊店命名「民藝縞格子」の士乎路紬。
縞の太さを替えた多色の縦縞に対して、横縞は紫味を感じる茶色”似せ紫色”を基本に、太さを替え配しつつ、三色の太色横段を織り上げています。
太細を混ぜ織り上げられた縦縞には、どの縞にも全て緑と赤、”常磐色”と”臙脂色”の縞筋があしらわれ、そして、横縞には、ところどころに臙脂色の赤を沿わせているのです。
この常磐色と臙脂色の縞色が、本作品の独特な個性を創り上げているのです。
工夫を凝らし織り上げたその布面の複雑さは格別の趣で、なんといえばよいのでしょう、力強さを感じます。
与しやすい相手ではない、と申し上げましょうか…。
そんな個性的な士乎路には、ビターチョコのような焦茶色の洛風林の名古屋帯(貝花文)の大胆さがよく合います。
光源によっては、より紫がかって映る焦茶色で、お花のような貝花文も青っぽく光ったり、銀のようにも映り、とても綺麗ですね。
貝花文には様々な織色のバリエーションがございますが、配色を替えるとこんなに印象が変わるのだと、いつも洛風林さんから帯をいただく度に思います。
焦茶色の貝花文もとても素敵。
オフィシャルサイト『旬のお勧めコーディネート』でご紹介しています。
どうぞご高覧下さいませ。