染め屋さんの新作会で拝見したこちらの梅の付下。
こっくりと深く、良いお色に染まった芥子色の縮緬地に、描かれた柄は白い梅のみと至ってシンプルですが、とても綺麗で心惹かれたのです。
洒脱な筆致で、書を認めるように描かれた梅たちからは、手描きのゆらぎや味わいが感じられ見飽きません。
長年の修練や経験あってこそ、慈しみが生まれますね。
お洒落に、軽やかにお召しいただける、小紋感覚の付下です。
弊店に頂戴するにあたり、閃いたのが、同じ染匠で誂えるお揃い感覚の染帯でした。
袋帯とのコーディネートはもちろんセオリーで間違いはございません。
が、染帯と付下コーディネートも、なかなか素敵なのですよ。
染帯の柄はしかし、梅ではなく、メインテーマは松竹といたしました。
お着物に合わせていただき松竹梅が出来上がる、そんなイメージで誂えました。
帯の素材は塩瀬をチョイス。
お着物の縮緬地は柔らかく女性らしく、合わせる染帯は、塩瀬でシャープにと質感の違いを際立たせます。
濃紺色に染め、お太鼓には松竹を、前腹には松と竹を片腹ずつにあしらいます。
濃紺に白が映え、とっても綺麗ですね。
更に、松竹の白にはところどころに金振りし、煌めきを加え、華やかに彩りました。
さて、こちらの染帯、松竹と申しましたが、実は梅も密かに描いているのです。
お太鼓裏をご覧いただきますと、梅の蕾が一輪、顔を覗かせます。
ご自身からは見えませんが、周りのゲストの皆様には、松竹梅の染帯だとお楽しみいただけることでしょう。
年始の集まりやお祝いのお席にお召しいただきたいコーディネート。
帯締めには、赤房が寿ぎを現す白のゆるぎをすっきりと。
帯揚げは、爽やかな青磁色で清々しく。
クラッチを持ち、
白いお草履を履いて、
気持ちも新たにお出かけいたしましょう。
令和三年、今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
こちらの付下は、「美しいキモノ2020年冬号」の95ページ にて田中麗奈さんが素敵に着て下さっています。ご参考になさってください。
■ 着物:付下(梅、薫る)
★「美しいキモノ 2020年冬号」p.95に田中麗奈さんの着装写真が掲載されました。
●品切れ
※お誂えご相談ください。
■ 帯:染名古屋帯(松竹/塩瀬)
●品切れ
※お誂えご相談下さい。
※お値段は、お問い合わせください。
■ 帯締め: ゆるぎ組/冠組(房紅入り/白) ☆再入荷しました。
本体価格 13,000円(税込 14,300円)
■ 帯揚げ:山暈し(青白磁色×薄香)
●品切れ
■ 草履:真綿入り草履(帆布パールホワイト&西陣織花緒/二ノ三巻台)Mサイズ
本体価格 56,000円(税込 61,600円)
●品切れ
※お誂えご相談下さい。
■ バッグ:クラッチバッグ(西陣織)
本体価格 38,000円(税込 41,800円)