さりげなく、でもどこか違う。
弊店お勧めのしけ引きのお着物には、そんな滋味深い味わいや魅力が溢れているのです。
そのしけ引きを訪問着として染め上げご紹介いたしますのは初めてになりますでしょうか。

 

絵羽になるよう、熨斗目暈かしにしけを染め上げたお着物に、誉田屋源兵衛の袋帯を合わせ、ご紹介いたします。

 

熨斗目暈かしのお着物としては、主に作家作品を、また、弊店オリジナルでは「引き染め」にて熨斗目に染め上げておりますが、こちらはしけ引き。
フリーハンドのしけ刷毛で何回も染め、絵羽になるように隣合う色を合わせてゆくのですから、職人の技量の見せ処でもございますね。
いつもの如く、白生地の四つ目菱地紋の綺麗な陰影に染め色が相まって、とても奥行き感あるお着物になりました。共八掛地（しかもしけ引きで染め上げた！）もご用意ございます。

 

昨今のお着物シーンでは、柄が沢山ある重厚な訪問着よりもむしろ、さらりと纏えるお着物を好んでくださる方が増えたように思います。
帯により魅せ方を様々にお楽しみいただけますね。

 

この度は本佐賀錦の七宝文、誉田屋源兵衛謹製の袋帯を合わせました。
近年見かける機会もぐっと減った佐賀錦。
本佐賀錦の独特な光沢感、そして古典の七宝文も、誉田屋さんのアレンジを経て、モダンな佐賀錦の袋帯となりました。

 

画像ではお分かりいただき難いのですが、銀地の部分が光線の当たり方によって、きらきらと煌めき、まるで宝石のようなのです。
誉田屋源兵衛さんらしい個性が光る逸品帯です。

 

帯締めと帯揚げは、淡く薄色でおまとめいただいても素敵ですが、濃地の帯締めもお勧め。
暈かしが綺麗な綾竹駿河綾鹿の子組を合わせました。