手仕事の温もりには、いつも心奪われますね。
その作品を生み出されるにあたって、費やされた長きにわたる時間や営々と続く歴史を知れば知るほど、大切に守らなければ、と感謝の気持ちと共に強く願うものです。
染織の宝庫と呼ばれる沖縄の八重山群島で育まれる八重山上布。
この度は、その八重山上布の大家、中村澄子さんと新垣幸子さんの作品をコーディネート。
垂涎の組み合わせをご紹介いたします。
中村澄子さんといえば白。
伝統的な八重山上布の、海晒しで得られる白はかけがえのないものですね。
一反織り上げる為に要する芋麻は、どれだけの八重山の光を浴びているのでしょう。
素朴で力強い絣にも逞しさを感じずにはいられません。
一方、新垣幸子さんは新たな八重山の魅力を知らしめてくれた方。
今回ご紹介させていただきました作品は、福木で染めた太陽の色の名古屋帯。
支子色の地に板花織と絣を織り上げた作品です。
絣はカキジャー。元は”掻くもの”という意味ですが、波のようにも映りませんか。
着物が雲で帯は波。
自然と共に生きる、八重山の織物です。
帯締めには、白の暈かしが綺麗な紫色の細ゆるぎ組でアクセントを。
帯揚げは、さらりと無地の麻地の帯揚げで。
格別な夏のお洒落着です。
■ 着物:八重山上布(ムイフム/六月の入道雲) 中村澄子
●品切れ
■ 帯:八重山上布 九寸織名古屋帯(花織/絣入り・カキジャー) 新垣幸子
●品切れ
■ 帯締め:細ゆるぎ組/冠組(二色暈かし/葡萄色染)
●品切れ
■ 帯揚げ:麻絽(無地/近江縮)白練色 [夏・単衣向]
●品切れ